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Junk
テニスの王子様
「でさー……」
(あ……)
はふと足を止め、踵を返す。
「、どうしたの?」
『ん、ちょっと保健室』
不二と菊丸に”次の授業はサボる”と暗に伝えては去っていく。
「どうしたのかにゃ?」
「アレ、じゃない?」
不二が指差した屋上。
菊丸はそこであるものを見つけ、そして納得した。
『あ、来たんだ〜』
『が来いって言ったんだろ』
入り口の屋根に座り、こちらに手を振るを見つけた。
も同じように梯子を上って屋根に寝そべる。
空の青が目に染み、は思わず固く目を瞑った。
学校は巨大な箱だ、とは思っている。
中に幾つもの部屋があり、扉がある玩具箱。
一般の玩具箱と違うのは、中に入れる玩具が生きている人間なだけである。
『……ね、。人間って脆いよね』
がポツリと呟く。
は目を瞑ったままなので、の表情はわからない。
人間だけではない。
全ての命が儚い。
『はどうして人を殺しちゃいけないと思う?』
『……権利の問題、じゃない?』
『権利?』
法廷で裁かれる犯人。
裁く裁判官。
見守る遺族。
メモを手にしているマスコミ。
誰もが、殺された本人ではない。
裁く権利を持ってはいない。
『裁判官が裁くのに?』
『あれは義務であって権利じゃない』
『でも権利を持っているはずの人は死んでるよ?』
そう、その人が死んでしまった時点で権利は消滅する。
『……の話、よくわからない』
『僕もわからないよ。だから殺しちゃいけない』
殺人が発生すると、また色々な問題が浮上する。
道徳的観点、観念的、生物学的、経済的、政治的、社会的。
考え出すと止まらなくなるから。
『そっか。誰も殺されなければそんなこと考えなくていいもんね。のそういう考え方、俺好き』
『って言いながらどこ触ってんの……ん!!』
ズボンの中にてを差し込まれ、自身を握られは声を上げる。
の全てを知り尽くしたは、確実にを追い詰める。
『んぁ……ひぁっ、や、っ』
『、可愛い』
『はぁ……っ』
下腹部に圧迫感と異物感。
丁寧に慣らされたソコは、を美味そうに飲み込んでいく。
『あ、あん、っ!』
熱い。
は熱と快楽に犯され、声を上げる。
既に我を忘れて喘いでいるを見て、は満足そうに微笑む。
『は俺のだよ』
「と、何してんだろうね?」
「さぁ……」
今は社会の時間。
板書をするため教師が背を向けたとたん、隣の席同士の菊丸と不二は喋り出す。
不二は屋上を見やると、いつものアルカイックスマイルを浮かべた。
「良い天気だなぁ……」
雲一つ無く、太陽の光が降り注ぐ。
菊丸は一つ、欠伸をした。
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